流域圏科学研究センター
水系安全部門水系動態研究分野
(水文気象学研究室)
教員: 玉川一郎
専門: | 気象学、水文気象学、 |
| 陸面過程、大気境界層、乱流 |
地表面での、熱・水蒸気などの交換過程の研究
(交換量とその仕組み)
- 現地観測
- 数値モデル (コンピュータシミュレーション)
地表面過程の研究の重要さ
- 気象/気候は、下からの加熱と加湿でコントロールされている。
- 土壌、植物、建築物などさまざまな複雑な現象が存在している。
- 人間の生活もそこで行われている。
研究例
均質な地表面上での乱流面的観測集中観測
一見、同じに見える水田上で、熱や水蒸気の乱流輸送量を面的に計測して、
その不均一性と、それに影響しているであろう対流構造を探る。
観測結果
3箇所での気温変動
このような乱流変動によって、地表面が受けた熱が上空に運ばれる。
当日の状況の再現計算
数値気象モデル CReSS を使用した。
Figure 3 (気温(温位)の断面図)
時間平均しても、場所毎に、熱の輸送量が異なるのは、
境界層内の対流構造の影響を受けて、地点毎に風速や気温が異なっているから。
研究は継続中
21世紀拠点形成プログラム
「衛星生態学創生拠点 -- 流域圏を対象とした生態系機能評価 -- 」
モデリング解析グループ
- 高山の杉林での、CO2 吸収量や熱・水蒸気交換量の観測
- 森林などの地表面を表現する数値モデルの開発と検証
衛星からの情報を取り込み、実際の CO2 吸収量の高精度な推定を目指す。
(流域水収支も)
高山の杉林フラックス観測タワー
2004.1 現在整備中。4月から稼働へ
森林モデルの例 (Sellers et. al. 1996 より)
輸送をポテンシャルと抵抗として表現する。このようなものを
高山地域に適するように作成し、観測で検証する。
学生の卒業研究や修士論文としては、
- 計測器の試作
- 都市気候の解析
- 砂漠の水収支
など、さまざまなテーマがある。